2025
01.20
ふるさと納税は引っ越したらどうなる?控除を確実に受けるための手続き完全ガイド

ふるさと納税は引っ越したらどうなる?控除を確実に受けるための手続き完全ガイド

ガイド

ふるさと納税で寄附後に引っ越しをした場合、住民税の控除を受けるために必要な手続きがあります。

この記事では、引っ越しをしても確実に控除を受けるための手続きについて、パターン別に解説します。これから引っ越しを予定している方や、手続きが不安な方はぜひ参考にしてください。

ふるさと納税は引っ越したらどうなる?

ふるさと納税をした後に引っ越しても、正しく手続きをしていれば、寄附金控除を受けられます。ここで、引っ越しのパターン別に、何が起こるのか、そしてどのような手続きが必要なのかを整理して紹介します。

  • 寄附後、返礼品到着後に引っ越した場合
  • 寄附後、返礼品到着前に引っ越した場合
  • 寄附後、返礼品到着後に引っ越し、引っ越し先でまた寄附をした場合
  • 引っ越し後、ふるさと納税を初めて行った場合

なお、どの場合でも、必要書類の到着漏れを防ぐため、郵便の転送手続きを必ず行いましょう。

寄附後、返礼品到着後に引っ越した場合

この場合、ワンストップ特例の申請済みかどうかで、手続きが異なります。

<必要な手続き>

  • 旧住所でワンストップ特例の申請済みの場合:「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を寄附先の自治体に提出する。(提出期限:1月10日)
  • 旧住所でワンストップ特例の申請をしていない場合:新住所でワンストップ特例の申請をする。

寄附後、返礼品到着前に引っ越した場合

返礼品が旧住所に配送される可能性があるので、寄附先の自治体に届け出ます。

<必要な手続き>

  • 寄附先自治体に連絡し、新住所を登録する。
  • 新住所でワンストップ特例の申請をする。

寄附後、返礼品到着後に引っ越して、引っ越し先でまた寄附をした場合

ふるさと納税 引っ越し

引っ越しをして、新旧住所から寄附を行っていても、必要な手続きを行っていれば問題はありません。

<必要な手続き>

  • 旧住所でワンストップ特例の申請済みの場合:「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を寄附先の自治体に提出する。(提出期限:1月10日)
  • 旧住所でワンストップ特例の申請をしていない場合:すべて新住所で申請をする。

引っ越し後、ふるさと納税を初めて行った場合

この場合は、特に問題はありません。

<必要な手続き>

新住所でワンストップ特例の申請をする。

住民票を移すタイミングと寄附金控除の関係

ふるさと納税 引っ越し 住民票を移すタイミングと寄附金控除の関係

住民票を移すタイミングと寄附金控除の関係が気になっている方も多いかもしれません。まず、以下の情報を整理しておきましょう。

  • 住民税は、1月1日の住民登録地の自治体に対して納めます。
  • 寄附金控除も、1月1日の住民登録地の自治体で行われます。

つまり、ワンストップ特例の申請(または住所変更の届出)を1月1日の住民登録地の自治体に対して行っていれば、引っ越しのタイミングにかかわらず寄附金控除を受けられます。

なお、ワンストップ特例の住所変更を忘れてしまった場合でも、確定申告をすれば寄附金控除は受けられますので、安心してください。

ふるさと納税と引っ越しに関するQ&A

ここからは、ふるさと納税と引っ越しに関連してよくある質問とその回答を紹介します。

Q:引っ越し前に定期便を申し込みました。今後の返礼品は新住所に届きますか。

ふるさと納税の返礼品は、寄附先の自治体に届けてある住所あてに届きます。そのため、自治体に対して住所変更の届出を行えば、残りの返礼品を新住所に送ってもらうことができます。

ただし、既に手配済みの可能性もあるため、引っ越すことが分かった時点でできるだけ早く自治体に連絡しましょう。

Q:寄附金受領証明書が新住所に届かない場合はどうすれば良いですか。

寄附金受領証明書は、確定申告の際に必要です。手元に届いていない場合は再発行してもらえますので、寄附先の自治体に相談しましょう。

なお、寄附金受領証明書は郵便で届くことが多いので、郵便局に転居届を提出していれば新住所に転送されます。

Q:海外に引っ越した場合、寄附金控除を受けられますか。

海外に引っ越して、1月1日時点で住民票がない場合は、以下の対応になります。

<確定申告をした場合>

確定申告をした場合は、渡航前の所得に対する寄附金控除を受けられます。ただし、1月1日時点で住民票がないため、住民税の控除は受けられません。つまり、通常よりも控除額が少なくなります。

<確定申告をしていない場合>

確定申告をしなかった場合は、渡航前にワンストップ特例の申請をしていたとしても、寄附金控除を受けられません。ワンストップ特例は、住民税の控除の仕組みです。1月1日時点で住民票がない場合は住民税を支払わないため、寄附金控除も対象外となってしまうためです。

まとめ

この記事では、ふるさと納税と引っ越しについて解説しました。

  • ふるさと納税は引っ越したらどうなる?
  • ふるさと納税と引っ越しに関するQ&A

ふるさと納税は、寄附をすると所得税や住民税から控除される仕組みです。国内に住んでいる場合は、引っ越しをしても、正しく手続きをすれば控除は受けられます。引っ越しの予定がある方も、安心して寄附をしましょう。