10.26
冷凍肉のおいしい解凍方法は?安全で失敗しないコツを紹介
みなさんは、
「冷凍肉の解凍が苦手」
「通販やふるさと納税でおいしい冷凍肉を見つけたけれどうまく解凍できるか不安」
と感じたことはありませんか?
薄切り肉やひき肉、唐揚げ用やステーキ肉などを冷凍ストックしておくと、お弁当や夕食に活用できてとても便利です。しかし、うまく解凍できなくて硬くなってしまったり、おいしく仕上がらなかったりして、冷凍肉の解凍に苦手意識を持つ方も多いでしょう。
そこでこの記事では、冷凍肉の上手な解凍方法や、おいしく調理するコツを詳しく解説します。冷凍肉の解凍は、基本を理解しておけば実は簡単です。誰でも簡単にジューシーな仕上がりを実現できますので、ぜひ参考にしてください。
冷凍肉の主な解凍方法5種類
冷凍肉の解凍方法は複数あります。ここでは、よく利用されている5つの方法について、適切な解凍のコツとメリット・デメリットを解説します。
- 冷蔵庫解凍
- 流水解凍
- 氷水解凍
- 電子レンジ解凍
- 自然解凍
冷蔵庫解凍

冷蔵庫解凍は、冷凍肉を最も安全に、かつジューシーに仕上げられる定番の方法です。0〜4℃程度の低温を保てるため菌が増えにくく、ゆっくり解凍できるためドリップの流出も抑えられます。
冷蔵庫での解凍方法
冷蔵庫で解凍する場合は、料理に使う時間に合わせて冷蔵庫に移しておきます。
解凍にかかる時間は、肉の種類や量、冷凍状態によって異なります。目安は、薄切り肉で約半日、ブロック肉で約1日です。たとえば、薄切り肉を夜に使う場合は、朝のうちに冷蔵庫に移しておきましょう。朝に使う場合は、前夜に移しておきます。
できるだけ低温に保つために、可能であれば、チルド室に入れてさらに時間をかけて解凍するのが理想です。
冷蔵庫解凍のメリット・デメリット
冷蔵庫解凍は、最も良い解凍方法といわれていますが、注意したいポイントもあります。ここで、冷蔵庫解凍のメリットとデメリットを紹介します。
<冷蔵庫解凍のメリット>
- 冷蔵庫に移すだけなので解凍の手間がかからない。
- 肉全体の温度が均一に保たれるため、ムラなく焼ける。
- ゆっくり解凍するとドリップが出にくいため、パサパサになりにくく、ジューシーさが保たれる。
- 低温を維持できるため、菌が繁殖しにくい。
<冷蔵庫解凍のデメリット>
- 解凍に時間がかかるため、急ぐ場合には対応できない。
冷凍肉の解凍は冷蔵庫でゆっくり行うのが理想ですが、時には急ぎで解凍したいこともあるでしょう。その場合は、次に紹介する「流水解凍」がおすすめです。
流水解凍

流水解凍は、短時間で安全に解凍したいときに最適な方法です。冷たい水によって低温を保てるため、ドリップが出にくく、肉のうまみと食感をキープできます。
流水での解凍方法
流水解凍の方法を覚えておくと、解凍しておくのを忘れたときや、急に肉が必要になったときに手早く解凍して調理できるので便利です。以下の手順で行うとおいしさを保ったまま解凍できるので、ぜひ試してみてください。
- 冷凍肉を保存袋に入れて、密封します。空気をしっかり抜いておくのがポイントです。
- 水道で水を細く出し、保存袋に入れた肉にかけ流します。大量に流すと水の消費量がかさむので、細く下に落ちる程度にとどめておきましょう。
- 途中で袋の向きや位置を変えて、均等に解凍されるようにします。
この方法であれば、薄切り肉であれば10〜30分程度で解凍できます。(肉の種類や形状によって異なります)
流水解凍のメリット・デメリット
流水解凍は、早く解凍できるため多くの家庭で利用されている方法です。ただし、デメリットもあることを理解しておきましょう。ここでは、流水解凍のメリット・デメリットを紹介します。
<流水解凍のメリット>
- 短時間で解凍できるため、すぐに調理できる。
- 低温を維持できてドリップが出にくいため、菌が繁殖しにくく、おいしさが保たれる。
<流水解凍のデメリット>
- 水が当たる場所と当たらない場所で、解凍のスピードに差が出やすい。
- しっかり密封できていないと水が入ってしまい、風味や食感を損ねる。
流水解凍は、急いで解凍したいときに便利です。「冷蔵庫で解凍する時間はないけれど、数時間の余裕はある」「水道代をできるだけおさえたい」という場合は、次に紹介する氷水解凍もおすすめです。
氷水解凍

氷水解凍は、多少時間に余裕があるときに適した方法です。氷の温度で肉表面を一定に保つことで菌の繁殖を防ぎ、ドリップを極力抑えながらジューシーに解凍できます。
氷水での解凍方法
氷水解凍は、手間がかからず失敗しにくい解凍方法です。長く放置して氷が解けないように注意しましょう。
氷水解凍は、以下の手順で行います。
- 冷凍肉を保存袋に入れて、密封します。空気をしっかり抜いておくのがポイントです。
- ボウルに氷と水を入れ、その中に冷凍肉を浸しておきます。
- 時々確認して、氷が解けそうになったら追加します。
氷水解凍のメリット・デメリット
氷水解凍にも、良い点と注意したい点があります。氷水解凍のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
<氷水解凍のメリット>
- 流水解凍より低温を維持できてドリップが出にくいため、菌が繁殖しにくく、おいしさが保たれる。
- 流水より水量を抑えやすい。
<氷水解凍のデメリット>
- 流水解凍より時間がかかる。
- 氷が減って水温が上がらないよう、適宜補充が必要。
- 厚い肉は解凍に時間がかかる。
- しっかり密封できていないと水が入ってしまい、風味や食感を損ねる。
ここまで紹介した3種類は、失敗しにくく、安全に解凍できる方法です。どれも簡単にできるやり方ではありますが、もっと手軽に解凍したい方もいるかもいれません。そこで、手早く解凍できる方法をもう一つ紹介します。
電子レンジ解凍
電子レンジ解凍は、急ぎのときに便利ですが、加熱ムラに注意が必要です。部分的な過熱でドリップやパサつきが出やすいため、低ワットで少しずつ解凍するのがポイントです。
電子レンジでの解凍方法
電子レンジを使うコツは、一気に加熱しないことです。以下の手順で少しずつ解凍しましょう。
- 肉を皿に置き、重なっている部分は可能な範囲で離しておきます。
- ふんわりとラップをかけます。密封せず、蒸気が抜けるようにしておきましょう。
- 電子レンジの解凍モードか、できるだけ低いワット数を使用します。1分またはそれ以下の短い時間に設定して電子レンジをスタートさせます。
- 裏返したり、移動させたりして解凍ムラを防ぎながら、少しずつ解凍していきます。
電子レンジでの解凍時間は機種によって異なるので、自分の目で確認しながら少しずつ解凍しましょう。
電子レンジ解凍のメリット・デメリット
電子レンジで上手に解凍するのは難しいと感じる方も多いかもしれませんが、メリットもあります。ここでは、電子レンジ解凍のメリットとデメリットを紹介します。
<電子レンジ解凍のメリット>
- 流水解凍より素早く解凍できる。
<電子レンジ解凍のデメリット>
- 解凍ムラが起こりやすい。
- 厚みのある肉を中央まで解凍するのが難しい。
- 加熱のしすぎで外側がパサパサになりやすい。
電子レンジで上手に解凍するためには、常に状態を確認する必要があります。電子レンジの「解凍」モードを使う場合でも、機械に任せきりにするのではなく、自分の目でチェックするようにしましょう。
自然解凍
自然解凍は、一見手軽に思えてもおすすめできません。常温では表面温度が上がりやすく菌が繁殖しやすいため、ドリップの増加や風味低下の原因になるためです。
冷蔵庫、流水、または氷水で解凍するのがおすすめです。
冷凍肉をおいしく調理する3つのコツ

ここまでは、冷凍肉のおいしい解凍方法を解説しました。ここからは、解凍した肉をジューシーでおいしく調理するコツを3つ紹介します。
- 表面の水分を拭き取ってから焼く
- 肉の種類や調理法に合わせて解凍状態を調整する
- 必要に応じて、調理前に常温に戻す
表面の水分を拭き取ってから焼く
焼く前に、肉の表面の水分を拭き取りましょう。余分な水分のない状態で焼くと、香ばしい焼き目がつきやすくなり、見た目も味も良くなります。
水分が残っていると、加熱時に蒸気が発生し、焼き色がつきにくくなるので注意しましょう。
肉の種類や調理法に合わせて解凍状態を調整する
冷凍肉を使う場合に、半解凍で調理する方法があります。特に厚切り肉やステーキは、半解凍で焼くことで水分が閉じ込められ、ジューシーでおいしく焼き上がる場合があります。
一方、薄切り肉やひき肉は、均一に火を通すために、完全に解凍してから調理するのが適しています。完全解凍と半解凍を使い分けることで、いつものお肉がさらにおいしく食べられるようになるので、ぜひお試しください。
必要に応じて、調理前に常温に戻す
ステーキ肉を焼く際は、調理前に30分ほど常温に置くと良いといわれています。これは、肉の表面と中心の温度差をなくし、熱を効率よく伝えておいしく焼き上げるのが目的です。
ただし、長時間放置すると菌が繁殖しやすくなるため、長くても30分程度にとどめるようにしましょう。
冷凍肉の解凍で注意したい3つのポイント

冷凍肉を安全においしく食べるために、注意したいポイントがあります。肉の品質低下を防ぎ、おいしく食べるために、チェックしておきましょう。
- 解凍後はできるだけ早く食べる
- 再冷凍をしない
- ドリップを取り除く
解凍後はできるだけ早く食べる
冷凍肉を解凍したら、できるだけ早く食べ切りましょう。解凍した肉は、時間の経過にともなって品質が劣化し、菌が繁殖しやすくなるためです。
冷凍肉は、必要量のみを調理するタイミングに合わせて解凍し、使い切るのが基本です。
再冷凍をしない
冷凍肉を解凍後、再び冷凍するのは避けましょう。再冷凍してしまうと、肉がぱさつき、おいしく食べられなくなる可能性があるためです。
肉を冷凍すると、その過程で一部の細胞が破壊され、解凍時にそこから水分が流出します。冷凍と解凍を繰り返すと、さらに細胞が壊れるため、水分が流出してパサパサするだけでなく、うまみと食感も失われやすくなってしまうのです。
解凍した肉が余っても、再冷凍せずできるだけ早く調理するようにしましょう。
ドリップを取り除く
ドリップとは、肉から出る赤い液体のことを指します。赤色のため血液のようにも見えますが、ドリップの赤色の正体は、ミオグロビンというたんぱく質の成分です。
解凍後のドリップは、菌の温床となるため必ず拭き取りましょう。ドリップを除くことで臭みが減り、肉本来の食感とうまみが引き立つという利点もあります。
まとめ
この記事では、冷凍肉をおいしく食べるための解凍方法や調理法を紹介しました。
- 冷凍肉の主な解凍方法5種類
- 冷凍肉をおいしく調理するコツ
- 冷凍肉の解凍で注意したい3つのポイント
解凍方法のコツを覚えれば、たとえば、ふるさと納税でおいしい肉をお得に手に入れることも可能になります。ふるさと納税では、解凍して焼くだけのおいしい焼肉やステーキ肉、お得な切り落とし肉なども提供されており、すべて申し込んでも自己負担は実質2,000円のみです。
今年のふるさと納税は、12月31日が締め切りです。締め切り間近になると人気返礼品に申し込みが集まり、品切れになってしまうこともあるので、早めに手続きを済ませておきましょう。

